こんばんは。
先週からリハビリの新規が
一気に続いて
ようやく今日で一段落。
無事に初回が終えられて
すごく安心しています。
「日本一踊れる言語聴覚士」
木津玲子です。
そんなリハビリのお仕事の中で、
食事の飲み込みなどを見る
嚥下訓練というものもありますが、
そういうときによく言われるのが
「誤嚥性肺炎が…とかよく言われますが、
この人全くむせないので、そういった心配は
ないんじゃないかと」という
ご家族からの反応。
もしかしたらこの記事を見ている方の中にも
むせるから誤嚥している、
むせないから誤嚥の心配はない。
そう思っている方もいるかもしれません。
それ…
誤解です!!
誤嚥…というのは
食べ物などが飲み込んだ後に
胃の方へ行かずに気管の方へ行ってしまう状態のことです。
むせる…というのは、
その食べ物が気管の方に入ってしまったことを
体が察知して
「異物が肺の方へ入っていく」と認識。
その異物を出そうとして起こる反射が
いわゆるむせになります。
つまりむせ、というのは
体に入った異物を出すための反射で、
異物という認識を体ができているというのが前提。
ということは…
異物が入っていても、体が異物と察知できない
というケースもあります。
その場合は、むせることもなく
食べ物が静かに気管の方へ入っていく
いわゆる「不顕性誤嚥」という状態になっていきます。
この不顕性誤嚥の状態が
実は誤嚥性肺炎について考えていく中で、
一番怖い状態。
むせる、というのはとりあえず
異物を外に出そうとしているので
不顕性誤嚥の状態に比べたら
まだ危なくない(と言っていいのかな?)とも
いうことができます。
なので私たちは
むせるから危ない、むせないから大丈夫。
という判断をしているわけではありません。
もちろんむせる、むせないも
判断材料の一つとして活かしますが
誤嚥性肺炎のリスク判断をする上で、
それが全てというわけではないですね。
また他にもどういう基準があるのかは
いずれお話しできればと思います。